多くの金融機関職員が通る道である「銀行業務検定 法務3級」。
- 「人事や上司からのプレッシャーがすごいので絶対に合格したい」
- 「仕事が忙しくて、なかなか勉強が進まない」
上記のような悩みを抱えている人も多いはず。僕も同じ悩みを持っていたので気持ちが分かります。
そこで今回は、法務3級の概要や効率的な勉強方法について解説していきます!
目次
銀行業務検定 法務3級 概要
難易度 | ★★☆☆☆ |
必要性 | ★★☆☆☆ |
社内評価 | ★★☆☆☆ |
- 勉強時間(目安):1ヶ月程度
- 合格点:6割以上(ごく稀に合格基準点の引下げあり)
※難易度、勉強時間には個人差があります。勉強はできるだけ早めに取りかかろう!
銀行業務検定 法務3級ってどんな試験?
銀行業務検定は、銀行業務検定協会が主催する検定試験で、「金融機関の職員を対象に、業務の遂行に必要な実務知識や技能・応用力についてその習得程度を測定すること」を目的とした検定試験です。
受験資格はなく誰でも受けることができ、年間受験応募者数は約30万人にのぼります。
銀行では受験を義務づけていることが多く、銀行員にとっては避けては通れない資格の1つでもあります。

“銀行業務検定”には「法務・財務・税務・外国為替・金融経済・証券・信託実務・法人融資渉外・個人融資渉外・年金アドバイザー・預かり資産アドバイザーなど」、金融業務に係る様々な分野の試験があります。
中でも、「法務」、「財務」、「税務」、「年金アドバイザー」は受験者数が多く、基本的かつメジャーな検定試験になります。
上記の4つの受験を推奨している銀行は割と多いのではないでしょうか。
難易度は分野にもよりますが、4級(易)~2級(難)まで用意されています。
(なぜか1級はないんですよね…)
ちなみに、銀行によっては銀行業務検定の合格が昇進・昇格の条件となっているところもあるそうです。
昇進・昇格の条件となっている銀行では、事実上、必須の検定試験と言えるでしょう。
また、昇進・昇格の要件となっていなくとも、銀行員の自己啓発にはピッタリの検定試験なので、取っておいて損はないはずです。
銀行業務検定 法務3級の合格点と合格率
銀行業務検定の合格点は6割以上です!
法務3級はそこまで難しい問題は出題されないので、勉強次第では6割以上を十分目指せます。

<銀行業務検定 法務3級の合格率>
実施日 | 合格率 |
2019年10月実施 | 32.33% |
2019年6月実施 | 27.07% |
2018年10月実施 | 33.25% |
2018年6月実施 | 33.32% |
2017年10月実施 | 30.30% |
2017年6月実施 | 32.70% |
概ね合格率は3割前後で推移しています。
銀行業務検定というだけあって、学習内容も普段の実務で見聞きするものが多く、頭に入りやすいと思います。
問題があるとすれば、勉強時間の確保でしょうか。
若いうちに受験することが多いので、日常の仕事を覚えるので疲れてしまい、なかなか勉強に集中できないかもしれません。
1ヶ月程度前からコツコツ勉強することをオススメします。
どうやって勉強すればいいの?
「銀行業務検定 法務3級」は以下の4つのテーマに分かれて問題が構成されています。
「法務3級」は2018年6月実施(第140回)より、新科目構成に変更されています。古い参考書を使う場合は注意してください。
- 預金10問(定期積金を含む)
- 融資15問(管理・回収を含む)
- 決済15問(内国為替/手形・小切手/手形交換/電子記録債権等)
- 銀行取引関連法10問(民法の基礎知識(行為能力や意思表示、委任等)や、顧客保護に関する法律知識(消費者契約法や個人情報保護法等)、銀行の業務に関する知識(銀行法や付随業務等)など、銀行取引に関連する法律知識)
(参考)旧科目構成
- 預金15問(定期積金・内国為替を含む)
- 融資20問(管理・回収を含む)
- 手形・小切手10問(手形交換を含む)
- 銀行取引関連法5問(銀行法/民法/商法/会社法/金融商品販売法/消費者契約法、等)
問題構成の通り、銀行員として必要な基礎的な知識が求められます。
そのため、実務と照らし合わせながら勉強すると頭に入りやすいと思います!
まずは参考書について
勉強の進め方の前に、参考書について少しお話しておきます。
銀行業務検定は、主催する銀行業務検定協会からテキストと問題集が発刊されています。
他に有用なテキストや問題集がないので、銀行業務検定協会の参考書を使うほか選択肢がありません。
といっても、主催する協会が作っているだけあって、試験対策用に上手にまとめられているので安心して使えます。
ちなみに、法務3級なら「高得点を取って個人賞(※)を狙いたい!」、「実務で使う知識なので極めたい!」という人以外は“問題集だけ(テキストは不要)”で十分対応できます。
銀行業務検定で高得点をとった人には「個人賞」が協会から与えられます。「個人賞」を取ると、賞状やメダルも貰えるんだとか!また、成績優秀な団体には「団体賞」も贈られるそうです!
そんな、“問題集だけで銀行業務検定に合格するオススメの勉強方法”を解説していきます。

問題集だけで合格する方法
問題集を見てみると分かるのですが、問題集は過去問が実施順に掲載されています。
- 2019年10月実施(第144回)
- 2019年06月実施(第143回)
- 2018年10月実施(第141回)
- 2018年6月実施(第140回)
- 2017年10月実施(第138回)
ですが、過去問の実施順に解く方法よりも、出題項目毎に問題に解く方が頭に残りやすいのでオススメします。
具体的に説明していくと、まずは問題集の目次の後ろにある「法務3級 出題項目一覧」といったページを見てみてください。
【出題項目一覧イメージ】
↑この「出題項目一覧」に掲載されている分野・出題項目ごとに勉強することをオススメします!
【活用法イメージ】
↑赤枠で囲んだ項目は“過去5回中、5回出題された頻出問題(出題率100%)”であることが分かります。
重点的に学習することはもちろん、時間がない時には優先的に学習するべき場所が分かります。
【進捗管理イメージ】
↑このように1度解いた問題のページに○をつけていけば、進捗管理も簡単にできます。
この方法で勉強する利点は次のとおり!

- 分野・項目ごとに勉強することで体系的に学習できる
⇒ インプットとアウトブットが同時にできる! - 分野・出題項目が多い問題が分かる
⇒ 頻出問題が把握可能!
⇒ 時間がない時は頻出問題から覚える! - 実は類似問題ばかりだと気付ける
⇒ 同じ項目の問題はほとんど似た問題だと分かります!
⇒ 問題の難易度が下がるので、スイスイ進めることができます!
1度騙されたと思って、この方法で学習してみてください。
インプットとアウトプットが同時に行えるため、効率よく学習できてると実感するはずです!
この方法で最後までやれば、合格点は楽々クリアできると思います。
おすすめ参考書
前述したように、銀行業務検定の法務3級は問題集だけでも合格可能です。
まずは問題集を買って、早めに勉強に取りかかってみてください!
おすすめ問題集
上記で紹介した学習方法でインプットとアウトプットを同時にこなそう!
おすすめテキスト
一応、法務3級のテキストも掲載しておきます。個人賞を目指したい方や、完璧に理解して仕事に活かしたい方はテキストも合わせて読んでみてください!
試験が近くなってきたらコレ!
試験直前にはこの本が便利です!コンパクトサイズでかつ要点がまとまっているので、通勤時などのスキマ時間の学習に最適です。繰り返しになってしまいますが、直前になって慌てないよう、余裕をもった学習スケジュールを立てましょう!

法務3級の攻略法の記事、読ませて頂き大変参考になりました。ありがとうございます。
そして質問があります。
今月法務3級を受験するのですが、訳があり、手元にある問題集は6月受験用なんです。受験するにあたって、さほど問題はないでしょうか?
ぜひ、御回答宜しくお願い致します。
佳さん
ブログを読んでいただいてありがとうございます!
少しでもお役に立てたなら幸いです。
ご質問の件ですが、個人的には大きな問題はないかと思います。
あまり期間も経っていませんし、問題が大幅に変更となる可能性は低いと思います。
(法改正点などが出題されると少し弱いですが、そこまで多くないと思います。)
私も別の科目の時に、少しだけ古い問題集で勉強したことがありますが、特段問題なく合格できました。
あとは問題集をしっかりと回して対策してみてください。
仕事しながらの勉強は大変ですが頑張ってください!
佳さんが合格できるよう応援しています!