進む経営統合!ところで行員は統合の話を事前に知ることができるのか?

進む経営統合

進む経営統合!今年も地銀連携は加速するのか?

平成29年1月5日 読売新聞が朝刊で「三重銀行と第三銀行が統合交渉」という記事を掲載しました。

ちなみに両行は「当行が発表したものではございません。」とコメントしています。

その日の夕刊や翌日には他の新聞でも上記の記事が掲載されました。

銀行の経営統合記事は日本経済新聞が先に報道することが多い気がするのですが、今回は読売新聞からの報道であり、珍しいケースだと思います。
(この辺にも色々と裏がありそうですね…)

昨年から新聞記事や週刊誌に「地銀の経営統合」の話がよく登場します。

実際に経営統合に向けて動き出している銀行も多くなってきており、この手の話は話題がつきない状況です。

ちなみに参考までに昨年(平成28年)の地銀再編を挙げると…
・平成28年4月:コンコルディアFG(横浜銀行+東日本銀行)
・平成28年10月:めぶきFG(常陽銀行+足利FG)
が新しくFG(フィナンシャルグループ)を発足しています。

そもそも行員は経営統合の話を事前に知ることができるのか?

進む経営統合(2)
銀行の経営統合の話を聞く時、行員としては「自分の銀行は大丈夫か?どこかと統合するのかな?」と勘ぐってしまうのも自然の流れです。

実際に支店では「うちの銀行は大丈夫だよな?」、「以前、聞いたウワサ話なのですが…」、「近くの○○銀行とくっついたらどうなるのかな?」なんて話題に発展することは珍しくありません。

こんな話をしていると、ある1つの疑問が生まれます。

『実際に経営統合をする時、行員は事前に知ることができるのか?』

私は経営統合の当事者になったことがないので推測での話にはなりますが、事前に知れる可能性について探ってみたいと思います。

プレスリリースから探る可能性

ここで経営統合の記事が新聞に掲載された時の銀行の反応をプレスリリースで見てみましょう。

銀行によって違いはあるものの、下記のようなプレスリリースを出すことが多いようです。

【タイトル】
本日の報道について
【内容】
本日、一部報道機関により○○銀行との経営統合に係る記事が掲載されましたが、これは当行として発表したものではございません。
(中略)
今後、開示すべき事実が発生した場合は、速やかに公表いたします。

このプレスリリースから読み取ると、経営統合の話を上層部の人間で進めていたものの、誰かがリークしてしまい、新聞社に漏れてしまった。

その為、慌てて上記のプレスリリースを掲載した。というケースが考えられます。

もし、銀行内の“全行員が経営統合について知っている状態”にあったとしたら、いつ外部に漏れても不思議ではありません。

ならば、“全行員が経営統合について知っている状態”からあまり時間をかけず迅速に「経営統合の発表」を行う必要があります。

逆に考えると、銀行が正式に「経営統合の発表」をする直前までは“全行員までは経営統合について知らされていない”可能性が高いと考えられます。

「ある一定の役職以上の人間だけが知っている」、「あくまでウワサ話として流れてくる」といった可能性は考えられますが、末端の行員まで周知されている可能性は低いのではないでしょうか。

『上の役職の人から周知をしている過程で、誰かが新聞社にリークしてしまった』ということも十分に考えられます。

この場合だと、当日の朝刊を見て、

「えっ!!うちの銀行って経営統合するの!?」

と泡を食ってしまうことでしょう。

実際に経営統合をした銀行の知人に聞いたところ、「正直、当日の朝刊を見て初めて知ったよ!お客さんに聞かれてもこっちが色々聞きたいくらいで参ったよ。」なんて話をしていたことがあります。

どの段階で新聞社に情報が漏れるかにもよりますが、こういった可能性も十分に考えられます。

上場企業の場合:インサイダー取引から探る可能性

また、経営統合する銀行のどちらか一方が上場企業である場合は行員(または関係者)の「インサイダー取引」の可能性を疑わなくてはいけません。

インサイダー取引とは…
上場会社または親会社・子会社の役職員や大株主などの会社関係者、および情報受領者(会社関係者から重要事実の伝達を受けた者)が、その会社の株価に重要な影響を与える「重要事実」を知って、その重要事実が公表される前に、特定有価証券等の売買を行うことをいい、金融商品取引法で規制されています。

もし、記者発表前に内部の行員が経営統合の話を知り、関係する株の売買を行った場合はインサイダー取引に当たり、法律で罰せられてしまいます。

ですので、経営統合する銀行のどちらかが上場企業である場合には、特に情報の取り扱いに注意を払う必要があり、結果的にごく一部の人間しか経営統合の話は聞かされないはずです。

多くの行員が知れば知るほど、インサイダー取引のリスクが非常に高まります。

銀行がわざわざそんな危険を冒すことはしないはずです。


以上のことから、あくまで推測ですが、
『新聞報道前に経営統合の話が末端の行員まで正式に伝わる可能性は極めて低い』
と考えます。

何はともあれ、自分の銀行の記事が思いもよらぬ所で掲載されていないか、日頃から新聞に目を通しておきましょう!


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