【閲覧注意】スルガ銀行の第三者委員会の報告には、銀行の負の部分が凝縮されていた

調査報告書

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「シェアハウス不正融資問題」「顧客のお金を融資金へ流用」等、不祥事が相次いで発覚しているスルガ銀行。

そのスルガ銀行は2018年9月7日に「第三者委員会の調査報告書の受領と今後の当社の対応について」というリリースを発表しました。

参考:スルガ銀行HP「第三者委員会の調査報告書の受領と今後の当社の対応について」

この“第三者委員会の調査報告書”……今までの事件の経緯がただ単にまとめられているものかと思いきや、そんなことはありませんでした!

中身は非常に重く、まさにスルガ銀行は「銀行の負(闇)の部分が凝縮されていたんだな」と思わずにはいられない内容でした。

スルガ銀行 第三者委員会の調査報告書 概要

さて、この問題となっている「第三者委員会の調査報告書」ですが、<要約版><全文>の2種類が用意されています。

<要約版>を開くと17ページにもわたって文章がビッシリと書かれています。

正直、<要約版>でもお腹いっぱいになる内容です。

次に、恐る恐る<全文>を開くと……なんと総ページ数が338ページとなっています!

目次だけでも6ページ分あるね・・・。

ザっと読むだけでも時間がかかりましたが、中身は冒頭でお話しした通り凄まじいものでした。

「第三者委員会の調査報告書」気になる中身は?

気になる調査報告書の中身ですが、個人的に気になった箇所をまとめてみたので、時間がなくてまだ読めてない人は参考にしてみてください。

ただし、かなり過激で生々しい内容も含まれているので、注意して見てくださいね……

調査方法

  1. 資料入手
  2. 現地調査
  3. インタビューおよび事情聴取
  4. デジタル・フォレンジック調査(※)
  5. 行員アンケート
  6. 通報窓口
(※)デジタル・フォレンジック調査
スルガ銀行の役職員合計113名について、電子メールサーバー上の電子メールデータ、PCデータ及びアクセス可能であった共有フォルダを調査対象とした。
そのうち、43名については、会社貸与及び個人で所有する携帯電話、私用メールについても調査対象とした(但し、1名については携帯電話の提出を拒否したため、42名の携帯電話を保全した。)。
また、スマートデイズについても、23アカウントの電子メールデータを調査対象とした。

スルガ銀行自体の経緯

  • スルガ銀行は1895年に岡野喜太郞氏が株式会社根方銀行を設立することにより創業された。それ以降、創業家一族が5代に亘り経営のトップを務めている。
  • スルガ銀行は、西側に静岡銀行、東側に横浜銀行という地方銀行の中でも有数の規模を誇る銀行と営業地域が隣接していたこともあり、早くからリテール戦略(個人向けローンの重視)を採用していた。
  • 長期経営ビジョンにおいても個人をターゲットとするビジネスモデルが念頭に置かれている。
  • 2003年には銀行業界で初めて、「製品、プロセス、経営手腕においてイノベーションを起こし、これを土台として独自性がある戦略を実行し、その結果として業界において高い収益性を達成・維持している企業を表彰」するポーター賞を受賞した。
  • 受賞理由として、「①個人市場へ特化して大企業市場をトレードオフしたこと」「②新しい切り口で独自性のある新商品・サービスを継続的に開発し、従来にない価値を顧客に提供したこと」の2つが挙げられた。
スルガ銀行は比較的リスクの高い案件に対して、高い金利で融資をすることで高収益をあげるビジネスモデルとして有名でした。

スルガ銀行のローン商品

  • 商品の充実は、最初は住宅ローン商品の拡充から行われた。
  • 住宅ローン商品については、他行との競争も激しいため、スルガ銀行では、実需商品に加えて、不動産投資を行うためのローン商品(収益不動産ローン)の拡充に努めることとなった。
  • 2015年には、従来のアパートローンに、元々土地を保有している者向けのローンと新たに不動産を購入する者向けのローンが混在していたことから、両者を区別して、後者向けのものを資産形成ローンと呼ぶようになった。
  • これらのローン商品のうち、主要となる収益不動産ローンは、、プレミアムアセットプラン1(略称PA 1。投資用の区分所有マンション向けローン)と資産形成ローンシェアハウス・新築一棟収益資産、中古一棟収益資産)であった。
スルガ銀行がここ数年で作り上げてきた数字(実績)には、偽装等によるハイリスクな融資が多く含まれていたそうです。

通帳その他の自己資金確認資料の偽装(一部抜粋)

スルガ銀行では、シェアハウスローンを含む収益不動産ローンにおいて、10%の自己資金を投資家に要求する運用となっていた。これに対して、10%の自己資金を用意できない投資家や当該投資家に不動産を販売したい業者が、10%の自己資金があるかのように偽装する工作が行われた。

自己資金確認資料の偽装が認められた一例は下記の通りです。
  • 業者が複数の金融機関の通帳をエビデンスとして行員に送付。その際、「○○銀行以外は全て本物です」と連絡
  • 業者が行員に対してネットバンキングの残高の画面を送付。その際、「カラーと白黒をお送りします(カラーはいじりがわかりやすいかも)のでお選びいただきます様お願い致します」というメッセージを添える
  • 業者が所属長に対してネットバンキングの残高を送ると共に「数字の変更等あればすぐ訂正できるデータで作っておりますので、お申し付けください」というメッセージを送付
  • 業者が行員に対して、同じ口座番号で内容の違う預金通帳を送付。送付時に行員に「出来る限りの事はやってみました。不自然な点があれば直すので、言って下さい。誤字脱字がある可能性があるので、細心の注意を払って内容を確認してもらえると助かります。」として行員に確認を依頼
  • 業者が「金融資産どうしましょうか。足りないかなと」と連絡したところ、行員が「新規でエビ出すしかないですね」と、偽装のエビデンス作成を教唆
業者と行員がおもいっきり結託してますね!確信犯です。

裏付けとなる証言等

調査委員会が直接インタビューをした行員のうち、偽装の存在を認めている者は、その全員が、所属長を含む支店全体で偽装の認識を共有していたと証言している。

また行員アンケートにおいても、自己資金確認資料の偽装を知りながら融資を実行した者が誰であるか回答を求めたところ、延べ20名の所属長の氏名が挙げられているほか、「全センター長(歴代)」「投資用ローン業務に携わったことのある所属長の大多数」という回答も寄せられている。

審査の独立性の欠如

シェアハウスローンを含む 収益不動産ローンについての問題は、審査部の担当者において早期の時点から把握・認識されていた。

しかし実際の現場では、審査担当者が営業担当者に対し、偽装の疑義などについて指摘したとしても、すぐに反論され、再度疑義を指摘すると、所属長が登場して威圧的に反論がなされ、最終的には麻生氏(元執行役員専務)が審査第二部長や審査部長に対し、直接かけあって、稟議を押し通していたとのことである。

審査部の役職員のなかには、麻生氏の強圧的な姿勢をもって、恫喝と表現する者もいる。
(他方で、審査担当者のなかには、麻生氏の特性について、「恫喝というよりも、何を指摘しても反論され、平行線に終わり、結局意見を押し通されることの方が多かった。」と表現する者もいる)

<関連意見>

  • 途中から規程が改訂され、審査送付資料が簡素化され、金融資産は営業の方で確認し、審査には提出しないということになった。
  • 規程改訂後も、自己資金についておかしいとき考えたときは現場と話をして、資料を確認しようとすることもあった。しかし、麻生氏から、「なぜ現場の所属長を信じられないのか」「何をこそこそやっているんだよ」と怒られたりした。
  • (麻生氏からの恫喝はあったかという質問に対し)自分自身が麻生氏から恫喝を受けたことは数少ないが、審査第二部長が麻生氏の部屋で厳しく叱責されていた場面は何度か目撃した。自分が麻生氏から呼ばれることもあったが、麻生氏から審査第二部長や審査副部長と相談したのかと言われ、相談した結果難しいと判断したと伝えると、審査第二部長や審査副部長が麻生氏に呼ばれていた。
  • 審査第二部長によく相談をし、審査第二部長がやってはいけないと言ってくれていたので、私たちは営業担当者に言うべきことが言えていた。しかし、審査第二部長は最終的には、麻生氏から厳しく叱責され、押し切られていた。
  • 営業からのプレッシャーとしては、所属長から、「ふざけるな」「覚えてろ」などと言われたことがあった。担当者に対して、「レントロールがおかしい」「そんなに預金ないだろう」などと指摘すると上席者からそのように言われた。
審査部よりも営業店サイドがここまで強いなんて異常ですね。しかも役員まで出てきたら、たまったもんじゃありません。

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ここが1番やばい!現場の叫び

第三者委員会の調査報告書の中でも、ここが読んでで1番心が痛くなりました。

幹部の狂言・迷走に付き合い、最も苦労するのはやはり現場の行員です。

<行員の認識(現場の声)>

  • 新規以外の条件変更稟議や法人稟議を作成していると恫喝される。できないと業務終了後母店へ通い、できるまで夜遅くまで電話セールスさせられる。
  • もともとの目標自体が非現実的な数字になっているにもかかわらず週刻みのラップ目標に達成していないと、毎日のように追いかけられ会議では罵倒されるから。
  • 毎月、月末近くになってノルマが出来ていないと応接室に呼び出されて(バカヤロー)と、机を蹴ったり、テーブルを叩いたり、1時間、2時間と永遠に続く。給料返せなどと、怒鳴られる。ノルマが出来ないと夜の10時過ぎても帰れない。残業代など支払われるはずがない。
  • 過度な営業目標があり、目標は必達であり、達成出来ていない社員には恫喝してもよいという文化があります。
    営業活動についてはマネージャークラスであっても行動記録票の提出を求められ、訪問件数・架電件数・申請件数をもとにまた叱責があります。毎日これを繰り返しであり、精神的に追い詰められていました。
  • 7%超の無担保ローンを月に10億実行しろ、との目標は過大であると思いませんか?
  • 人間否定、恫喝、物を投げる、会社をやめろ等上役、支店長からされるため。
  • 「なぜできないんだ、案件を取れるまで帰ってくるな」といわれる。首を掴まれ壁に押し当てられ、顔の横の壁を殴った。
  • 数字ができないなら、ビルから飛び降りろといわれた。
  • ほぼ毎日30分以上説教される。
  • チーム全体を前に立たせ、できない理由を言わされた。時間は2時間以上にのぼり支店の社員の前で給与額を言われそれに見合っていない旨の指摘を受け、週末に自身の進退(退職)を考え報告を求められた。
  • 毎日、毎日、怒鳴り続けられ昼食も2週間ぐらい全然、行かせてもらえず夜も11時過ぎまで仕事をさせられ体調が悪くなり、夜、眠れなくなって、うつ病になり銀行を1年8ヶ月休職した。
  • 標が達成できなかった時に、支店長席の前に1時間以上立たされて叱責を受けた。支店長が激高し、ゴミ箱を蹴り上げたり、空のカフェ飲料のカップを投げつけられたことがある。
  • フリーローンの営業目標未達成時に、未達であるなら現在交渉中の顧客に余分に借りてもらうよう依頼し、実行後すぐに繰上返済するよう言えと言われた。
  • 毎日ローンのノンストップ運動をやっており、途切れたり、数字ができなかった場合に、ものを投げつけられ、パソコンにパンチされ、お前の家族皆殺しにしてやるといわれた。上司を目の前で土下座させて謝罪させた。いすの背面をキックされた。
同じ人間とは思えない発言・行動です。何も知らずにスルガ銀行へ入った人は可哀そうですね。

銀行員の常識は世間の非常識

以上が、スルガ銀行の不祥事件に係る調査報告書の内容を、個人的にまとめたものです。

まぁ、読んでて胸くそ悪くなりますよね(笑)

ちなみに、ツイッターでこの調査報告書に対するコメントが「銀行員以外の方」「銀行員」で意見が分かれていたのが印象的でした。

一般の方は「こんな銀行(会社)ありえない」「幹部や上司がおかしすぎる」等の意見が多いのに対し、銀行員の方は「こういう人(上司)っているよね」「この現場環境、気持ちがよく分かる」という意見がチラホラ出ていました。
(ちなみに僕自身も「こういう上司たまにいるわ…」という感想を持ちました。)

僕もよく言っていますが、『銀行員の常識は世間の非常識』です。

このような事件をキッカケに、自分の置かれている環境、周りの環境が本当に正しいのかどうか改めて考えて、銀行という職場が改善されると良いですね。

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